国際バカロレア(IB)とは?|メリット・認定校・PYP・MYP・DPについて解説

最近、国際バカロレア(IB)認定校に進学する生徒が増えています。

国際バカロレアとは、英語でInternational Baccalaureate(インターナショナル・バカロレア)と表記され、頭文字をとってIB(アイ・ビー)と略されています。

IBとは、世界共通の大学入試資格とそれにつながる小・中・高校生の教育プログラムのことです。

国際的な視野を持った人材を育成するため、生徒の年齢に応じて4つの教育プログラム(PYP、MYP、DP、CP)のいずれかを導入している学校がIB認定校となります。

現在、世界158以上の国・地域で約5000校がIB認定校となっています。

そこで今回は、海外の大学入試にも使えることで人気のIBについて、メリットや国内の認定、PYP・MYP・DPの違いについて解説します。

国際バカロレア(IB)とは?

国際バカロレア(IB)とは、国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムのことです。

IBは、1968年に、チャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、世界の複雑さを理解して、そのことに対処できる生徒を育成し、生徒に対し、未来へ責任ある行動をとるための態度とスキルを身に付けさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を与え、大学進学へのルートを確保することを目的として設置されました。

日本では、2020年現在、IBプログラム認定校数は83校(PYP43校、MYP19校、DP51校)です。

2015年よりIBと学習指導要領の双方を無理なく履修できるようにする特例措置が施行され、日本語で履修できる教科が大幅に増加し、日本語DPの認定校ができました。

これにより海外在住の生徒、帰国子女でなくてもIBを中学、高校から学習しやすくなりました。

IBはグローバルに活躍できる人材の育成を目指しており、海外大学への進学ために利用されることが多いですが、最近では国内の大学の入試への適用も推進されています。

国内では慶應義塾大学、国際基督教大学(ICU)、北海道大学、東北大学、筑波大学、岡山大学などでIBDPの取得で受験資格を得られる「国際バカロレア(IB)入試」や「国際総合入試」などの入試制度を設けています。

IBのメリットとは?

IBの最大のメリットは、先ほどすでに触れましたが、世界中の大学受験に強いことです。

IBが開発された背景には、両親の仕事の関係で母国から離れて勉強している子供が母国での大学進学のため、様々な国の大学入試制度に対応し、1つの国の制度や内容に偏らない世界共通の大学入学資格及び成績証明書を与えるプログラムが必要とされたことがあります。

そのためIBは大学受験を見据えたプログラムになっています。

IBDPの過程を修了することで、大学受験の際に国内だけではなく海外大学の入学資格も得ることができます。

米国のハーバード大学など世界大学ランキングの上位の大学は、いずれもこのプログラムを支持し、最も重要な入学資格の一つとしています。

IBは大学進学の時に役立つ以外にも、一般的な日本の学校では学べない教科が用意されています。

DP過程では、母国語、第2言語、社会、理科、数学、芸術の6つの各グループから1教科ずつ計6教科を選びます(術のみ他のグループと代替可)。

このグループにも様々な教科が用意されており、国内の高校では学べないような分野の授業を受けることができることもIBのメリットと言えます。

IBの4つのプログラム

IBでは、3歳〜19歳までの総合的な教育プログラムを開発・提供されています。

初等中等教育課程で成長段階や進路に合わせた4つのプログラム (PYP, MYP, DP, CP) があります。

日本の高校に当たるDPプログラムを修了した生徒が世界統一の卒業試験を受け、一定の成績を収めることで、国際バカロレア機構から大学進学のためのIBの修了資格(成績証明書)が授与さます。

なお、PYPとMYPでは言語の制限はなく、国際バカロレア機構から母国語での提供を推奨されています。

日本では、まだ認定校がありませんが、CPは高校卒業後に大学進学を希望しない生徒を対象とした就職や専門学校へ行くことを目指したキャリア関連プログラムです。

PYP

Primary Years Programme(PYP)とは、IBの3歳~12歳を対象とした教程のことです。

探究する人としての基礎教育、そのために必要な知力、体力、精神力のバランスが取れた人間になることを目指すためにIBの入口となる教程です。

日本の小学校と同じように基礎学力を身に付けることが主な目的になっています。

PYPは、日本の幼稚園・小学校と同じ年代の教程のため、幼稚園もしくは小学校のみで導入することができます。

また、PYPでは、英語ではなく日本語で学ぶことができます。

2020月現在で、PYPを提供している学校は、日本では43校あります。

MYP

Middle Years Programme(MYP)とは、11歳~16歳を対象とした5年間の教程のことです。

教科を学びながら、実社会とのつながりを理解し、分析し、省察して考える人間になることを目的としています。

MYPは、日本の小学校6年から高校1年までの5年間が対象です。

学校によって4年間での運用を実施していることもあります。

PYPと同様に日本語で学ことができます。

また、MYPでは、大学入学準備コースであるDPの基礎学習として位置付けられており、DPへ進むためのスキルを身に付ける期間として重要視されています。

2020月現在で、MYPを提供している学校は、日本では19校あります。

DP

Diploma Programme(DP)とは、16歳~19歳を対象とした2年間の教程のことです。

大学受験やその先の人生を見据え、強みや個性を明確にして、自らが進む道を見極められる人間になることを目的としています。

DPは、日本の高校2〜3年の2年間が対象で、いわゆる大学入学準備コースです。

6つの教科グループから1科目ずつ選択し、また、科目の等級(Higher Level, Standard Level)も選びます。

上記6つの教科グループのほか、必修のコア科目として、Theory of Knowledge(TOK、知識の理論)、Extended Essay(EE、課題論文)、Creativity/Action/Service(CAS、創造性・活動・奉仕)の3科目を取得する必要があります。

2015年よりIBと学習指導要領の双方を無理なく履修できるようにする特例措置が施行され、日本語で履修できる教科が大幅に増加し、日本語DPの認定校もできました。

DPでは、IB資格の取得のために、DPカリキュラムを全て履修し、高校3年生の時に、世界統一の最終試験を受ける必要があります。

最終試験は、南半球と北半球の学校年度に対応できるよう、年2回、世界で一斉に実施されます。

なお、日本語DPを受ける生徒の場合は11月に試験があります。

選択科目による内部評価と最終試験による外部評価によってスコアが算出され、合計45点満点中24点以上で、IBの修了資格(成績証明書)が授与されます。

点数配分は6つの選択科目は各7点満点、EEとTOKで3点となっています。

CASは点数化されていませんが、活動によってCASの要件を満たす必要があります。

各教科で2点未満は不合格とみなされ、1教科でも不合格をとるとIBの修了資格は授与されません。

世界全体でのIBの修了資格の取得率は8割程度されています。

ただし、教科ごとの修了書は授与され、米国などの大学によっては、教科の点数が重要視されることもあり、特定の教科のみIBを取る生徒も多いです。

なお、最終試験に不合格となった場合でも、19歳になるまで再試験を受験することができます。

国内のIB認定校一覧

IBのプログラムは、全て導入することも、どれか1つのみ導入することも可能となっています。

IBの認定を受けている学校は、2020年時点で世界158以上の国・地域において約5000校です。

日本における認定校は、下表の通りです。

また、学校教育法第1条に規定されている学校は、市立札幌開成中等教育学校、仙台育英学園高等学校、秀光中等教育学校、茗渓学園高等学校、開智望小学校、ぐんま国際アカデミー、昌平中学校・高等学校、筑波大学附属坂戸高等学校、開智日本橋学園中学・高等学校、玉川学園中学部・高等部、東京学芸大学附属国際中等教育学校、東京都立国際高等学校、武蔵野大学附属千代田高等学院、町田こばと幼稚園、神奈川県立横浜国際高等学校、法政大学国際高等学校、聖ヨゼフ学園小学校、三浦学苑高等学校、山梨学院幼稚園、山梨学院小学校、山梨学院高等学校、山梨県立甲府西高等学校、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢、松本国際高等学校、サニーサイドインターナショナルスクール、加藤学園暁秀中学校・高等学校、エンゼル幼稚園、静岡サレジオ幼稚園、静岡サレジオ小学校、名古屋国際中学校・高等学校、東海学園高校、滋賀県立虎姫高等学校、同志社国際学院初等部、立命館宇治中学校・高等学校、大阪女学院高等学校、大阪教育大学附属池田中学校、大阪市立水都国際中学校・高等学校、AIE国際高等学校、岡山理科大学附属高等学校、英数学館小・中・高等学校、AICJ高等学校、リンデンホールスクール中高学部、福岡第一高等学校、沖縄尚学高等学校の44校です。

学校名 都道府県 PYP MYP DP
北海道
市立札幌開成中等教育学校 北海道
宮城県
仙台育英学園高等学校 宮城県
東北インターナショナルスクール 宮城県
秀光中等教育学校 宮城県
茨城県
つくばインターナショナルスクール 茨城県
茗渓学園高等学校 茨城県
開智望小学校 茨城県
群馬県
群馬国際アカデミー 群馬県
埼玉県
昌平中学校・高等学校 埼玉県
筑波大学附属坂戸高等学校 埼玉県
東京都
アオバジャパン・インターナショナルスクール 東京都
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール晴海キャンパス 東京都
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール芝浦キャンパス 東京都
アオバジャパン・バイリンガルプリスクール早稲田キャンパス 東京都
インディア・インターナショナルスクール・イン・ジャパン 東京都
開智日本橋学園中学・高等学校 東京都
カナディアン・インターナショナルスクール 東京都
ケイ・インターナショナルスクール東京 東京都
サマーヒルインターナショナルスクール 東京都
シナガワインターナショナルスクール 東京都
清泉インターナショナルスクール 東京都
セント・メリーズ・インターナショナルスクール 東京都
玉川学園中学部・高等部 東京都
東京インターナショナルスクール 東京都
東京学芸大学附属国際中等教育学校 東京都
東京都立国際高等学校 東京都
みずほスクール 東京都
ウィローブルックインターナショナルスクール 東京都
武蔵野大学附属千代田高等学院 東京都
町田こばと幼稚園 東京都
千代田インターナショナルスクール 東京都
神奈川県
神奈川県立横浜国際高等学校 神奈川県
サンモール・インターナショナルスクール 神奈川県
ホライゾン・ジャパン・インターナショナルスクール 神奈川県
横浜インターナショナルスクール 神奈川県
法政大学国際高等学校 神奈川県
聖ヨゼフ学園小学校 神奈川県
学校法人三幸学園 キッズ大陸よこはま中川園 神奈川県
三浦学苑高等学校 神奈川県
山梨県
山梨学院幼稚園 山梨県
山梨学院小学校 山梨県
山梨学院高等学校 山梨県
山梨県立甲府西高等学校 山梨県
長野県
インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢 長野県
インターナショナルスクールオブ長野 長野県
松本国際高等学校 長野県
岐阜県
サニーサイドインターナショナルスクール 岐阜県
静岡県
加藤学園暁秀中学校・高等学校 静岡県
エンゼル幼稚園 静岡県
静岡サレジオ幼稚園 静岡県
静岡サレジオ小学校 静岡県
愛知県
江西インターナショナルスクール 愛知県
名古屋インターナショナルスクール 愛知県
名古屋国際中学校・高等学校 愛知県
東海学園高校 愛知県
アップビートインターナショナルスクール 愛知県
滋賀県
滋賀県立虎姫高等学校 滋賀県
京都府
京都インターナショナルスクール 京都府
同志社国際学院初等部 京都府
同志社インターナショナルスクール国際部 京都府
立命館宇治中学校・高等学校 京都府
大阪府
アブロード・インターナショナルスクール大阪 大阪府
大阪YMCAインターナショナルスクール 大阪府
関西学院大阪インターナショナルスクール 大阪府
コリア国際学園 大阪府
大阪女学院高等学校 大阪府
大阪教育大学附属池田中学校 大阪府
大阪市立水都国際中学校・高等学校 大阪府
兵庫県
カナディアン・アカデミー 兵庫県
関西国際学園 兵庫県
神戸ドイツ学院 兵庫県
マリスト国際学校 兵庫県
AIE国際高等学校 兵庫県
岡山県
岡山理科大学附属高等学校 岡山県
アブロード・インターナショナルスクール岡山 岡山県
広島県
英数学館小・中・高等学校 広島県
AICJ高等学校 広島県
広島インターナショナルスクール 広島県
福岡県
福岡インターナショナルスクール 福岡県
リンデンホールスクール中高学部 福岡県
福岡第一高等学校 福岡県
沖縄県
沖縄インターナショナルスクール 沖縄県
沖縄尚学高等学校 沖縄県
合計 43校 19校 51校

◎・・・日本語DP実施校24校

【まとめ】IBはメリットが多い教育プログラム

ここまで国際バカロレア(IB)について解説してきました。

個人的には、IBは国内だけではなく、世界中の大学受験に強いことなどを考えると非常にメリットが多い教育プログラムだと思います。

事実、ハーバードなどの世界のトップ校が、IBの教育プログラムを支持し、最も重要な入学資格の一つとしています。

また、大学入試の際に得られるメリットだけではなく、一般的な日本の学校では学べない教科が多く学べることもIBの良い点です。

しかし、IBの勉強だけでもそれなりの時間が取られるので遊びや自分の趣味に費やす時間はあまり確保できないデメリットがあることも事実です。

多くの学校では、IBを途中で辞めることもできますので、まずはIBに挑戦してみるのも十分に良い選択だと思います。

この記事を読んで、少しでもIBをやってみようと思った方がいれば嬉しいです。

挑戦してみようと思った方の中で、やっぱり不安があったり、サポートが必要だったりすることが多いと思います。

そのような場合には、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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